お豆腐・お揚げの素材
お豆腐の素材は「水・大豆・にがり」だけです。
油揚げは「水・大豆・にがり」で作ったお豆腐を菜種油で揚げているので、上の3つ+菜種油です。
【大豆】は、産地は年度により異なりますが、国産大豆100%です。
大豆は品種が沢山ある上、収穫から時間が経つとタンパク質量も減っていきます。
その日の気温、室温、浸水時間、摺り具合、炊き具合…
店主のコンディション(これが1番大きい!)によってもお豆腐の出来は変わってしまいます。
「豆腐は化学」だそうですが、マメキチ店主の場合は「豆腐は気合い!」な感じで作っています。
下記にお豆腐・お揚げが出来るまでの様子を載せてありますので、よろしければご覧ください。
【にがり】は、塩田にがりを使用しています
にがりは、塩を精製する際に出来る不純物。
海水の濃縮エキスの様なものです。
主成分は塩化マグネシウムで、マグネシウムはカルシウムの吸収を助ける様なので、「牛乳と豆腐を一緒に摂ると背が伸びる」と言う説も理に適っているのかもしれませんね。
原液はちょこっとなめるだけでも舌先が痺れる様な苦さで、「苦汁をなめる」の苦汁は正に「苦汁(にがり)」の事なんです^^;
【油】は国産菜種油100%
現在は滋賀県の油屋さん製造の菜種油を使用しています。
昔ながらの圧搾法で、国産菜種と水のみで製造されています。
圧搾油は自然の色・香りを残し、油本来の風味を残し、余分の熱を加えない為、ビタミンも豊富に含まれているそうですよ。
豆吉が使用している材料は以上です!
「水と大豆とニガリだけ」のシンプルなお豆腐なので、これが本来の味なんだ…とわかって頂けるかもしれません。
素材を生かし、手をかけて作ったお家のご飯が美味しい様に、豆吉もシンプルな昔ながらのお豆腐をこれからも作り続けていきます。
お豆腐・お揚げの製造工程
お豆腐
すり
先ずは大豆をすり潰す作業です。
石臼の現代版って感じでしょうか?
石臼よりは荒く、早くすれます。
チョロチョロと水を流しながら水に浸けた大豆をすり潰していきます。
大豆は浸け過ぎても足りなくてもいけません。
季節によって6時間〜24時間くらい変わります。
呉(ご)
すり潰されて出てきたものを「呉(ご)」と言います。まだ生で青臭い状態です。
この状態で先に豆乳を搾ってから炊く製法を生搾りと言い、沖縄のお豆腐の製法だそうですよ。
豆吉は先ず呉を炊いてから豆乳を搾る一般的なお豆腐の作り方です。
炊き
次に呉を圧力釜で炊き上げます。
大豆にはサポニンが含まれており、大量の泡が出ます。
(石鹸の泡の事を「シャボン」と言うのはサポニンが語源だとか?)
この泡のせいで上手く対流が起こらず、そのままでは綺麗に炊き上がりません。
そこで、通常は泡を消す「消泡剤」を使用するらしいですが、マメキチは消泡剤無しで炊き上げます。
どうやって炊くか?と言うと……………
混ぜる!
…単純でしょう?
炊きムラが起こらない様に櫂(かい)でしっかり混ぜて対流を補います。
混ぜるのは非常に重くて力がいるそうですよ。
画像は櫂につく呉の様子で炊き具合を見ているところ。
ちなみに釜の蓋を開けて混ぜるなんて邪道だそうです。
でも平釜で炊いてた昔の製法を思えば、混ぜて炊いてもいいんじゃないかな…(小声)
しぼり
上手に炊けたら豆乳とおからはキレイに分離します。
つまり「良い豆乳」がしぼれます。
炊き過ぎても炊き足りなくてもいけません。
このドラム缶の様な形の機械はトーファーと言う豆乳をしぼる機械です。
白く見えているのはおからです。
豆乳はおからを濾された状態で画像左の方から出てきます。
こし
豆乳が出てきました。
一応豆乳だけが出てくる仕組みにはなっていますが、少量のおからが混ざる事があるので、更に布でこします。
おからの出来上がり
繊維質のかたまり「おから」です。
豆吉のおからは豆乳が残っているので、かなりしっとりしています。
まだ搾れるよ!とお客さんに言われる事もあります。
でも、2回しぼるのは邪道だろう…と一回しぼるのみで終了です。
おからでも栄養が取れるからいい事にしましょう。
豆乳の出来上がり
豆乳が大きなステンレス容器になみなみと溜まりました。
「さぁニガリを打つぞ!」
…と、ここで慌ててはいけません。
適温になるまで待ちます。
温度が高いとバサバサに、低いとドロドロで固まりません。
温度は季節によって変わり、温度とタンパク質の量に合わせてニガリの量も変わります。
寄せ
適温になったらいよいよニガリをかけます。
櫂で渦を起こしたところへ天然ニガリを一気に投入!
反応が始まったら直ぐに渦を治める様に櫂をさばきます。
その間ナント数十秒!精神集中の一発勝負!
キレイに豆乳とニガリが混ざり合い、尚且つ良い温度だと数分後にはトロプルにかたまります。
数十秒の対流だけで大量の豆乳が綺麗に固まるのは本当に不思議です…
ちなみにこの日は大成功!^^v
型押し(もめん用)
型箱もスタンバイして豆腐がキレイに固まるのを待っています。
ステンレスの型箱に布を敷いてありますが、この布が「木綿」だから「木綿豆腐」です。
しかし、布の素材によってはお豆腐の水が抜け難かったり、くっついちゃったりしてなかなか厄介でして…
豆吉では最近は麻素材の布を使う様にしています。
だから、正確には麻豆腐って事になっちゃいますが…
そこに正確さはいらないので、もめんと呼んでます!
ちなみに絹豆腐は絹でこしてるわけでは無く、絹の様な食感って意味だそうですよ。
(凝固剤や製法の違いから、豆吉では絹豆腐は製造していません)
すくい
そうこうしてるうちにキレイに固まりました。
まずは“おたま”で「寄せ豆腐」と「おぼろ豆腐」をとります。
寄せ豆腐の出来上がり
寄せ豆腐はおたまですくったらそのままパックの中へ入れます。
一度も水に触れずにそのままパックに入るので、味が逃げません。
時間が経つと自然にお豆腐から水分が抜けてきて、ペッタっとした食感のさらに濃厚な豆腐になります。
おぼろ豆腐の出来上がり
寄せ豆腐を水にさらしたら「おぼろ豆腐」になります。
こちらはおたまから直接水の中に入れる為、全く水切りされないお豆腐です。
食卓のお皿に乗るまで、ずっと水の中で浮いているので《ほわほわとろぷる~♪》
お豆腐生地そのままの食感が楽しめます。
画像は分かり難いですが、水の中のおぼろです。
きぬもめん・固とうふ
続いて、先ほどから出番を待っている型箱で木綿豆腐を作ります。
豆吉の木綿豆腐は、柔らかい【きぬもめん】と【固とうふ】の2種類です。
先ずはお豆腐生地を大き目にすくって型箱に詰め、柔らかい【きぬもめん】を作ります。
最後にお豆腐生地を砕いて【固とうふ】を作ります。
細かく砕く事で水切り時に水が抜けやすくなるので生地が締って固くなります。
画像は【きぬもめん】を作っているところです。
お豆腐生地を崩さない様に慎重に大きくすくって隙間無く素早く敷き詰めているところです。
水切り
生地が型箱いっぱいになったら布でやさしく包みます。
型箱の高さギリギリですが、これから水分が抜けて丁度良い大きさになります。
画像は【固とうふ】の生地です。
モロモロっとした粒状が見えますよね。
その粒状の隙間から水が抜けて固いお豆腐になります。
水きりの様子
水切り中です。
先程布で包んだ生地の上に押し板を置き、プレス機で水気をしぼります。
型箱の底と周囲に開いた穴から水分がどんどん流れ出てお豆腐がしまっていきます。
水に放す
水切りが出来たら型箱ごとひっくり返して水の中に浸けます。
型箱と布は水中ではずします。
お豆腐を作り始めた当初は布にお豆腐の表面がひっついて離れず、無残な姿になってしまった事が多々ありました。
布がペローっと綺麗にめくれると気持ちいいですねぇ♪
お豆腐が浸かっているお水も、ニガリが強いと黄色っぽくなり、弱いと豆乳が流れ出て白濁します。
この日のお豆腐の出来が良いのは水の色でも教えてくれます^^
切り分け
では切り分けま~す♪
包丁でススス~と切き分けられて行く様は気持ちいいですよ。
きぬもめん・固とうふの出来上がり
お豆腐の完成~♪
この後ひとつひとつチェックしながらパック詰めされて皆様の元へ…
お豆腐の製造工程はいかがでしたか?
たかが豆腐…されど豆腐!なのを感じて頂けると幸いです^^
お揚げ
お揚げの製造工程
豆吉のお揚げは【薄揚げ】【厚揚げ】【おぼろ揚げ】の3種類です。
【薄揚げ】は、固とうふ
【厚揚げ】は、きぬもめん
【おぼろ揚げ】は、おぼろ豆腐から作ります。
先ずそれぞれのサイズにカットして(おぼろは一丁そのまま)2~3時間程水切りします。
【厚揚げ】【おぼろ揚げ】は自然に水切り。
【薄揚げ】はプレス機を使ってしっかり水分を切ります。
【厚揚げ】【おぼろ揚げ】は高温で一度揚げ。
【薄揚げ】は低温→高温と二度揚げします。
油揚げはこのHP作成を担当している豆吉嫁が作業している為、細かく画像を撮る事が出来ませんでした。すみません…><
揚げの様子
【薄揚げ】は先ず生地を低温の油の中で伸ばします。
熱せられた中の水分が膨張してタンパク質を伸ばしながら全体的にふっくら大きくなっていきます。
生地が十分に伸びたら、高温の油槽に移し表面をキツネ色に揚げます。
【厚揚げ】【おぼろ揚げ】は高温の油で表面をカラッと揚げるだけです。
薄揚げ
【薄揚げ】の揚げ上がりです。
薄揚げはお豆腐の生地によって伸び具合に差が出て、出来が安定しません。
お豆腐は主に頑張ってもらわない事にはどうにもなりません。
いいの作ってね‼︎
薄揚げ断面図
「薄揚げ」の断面図です。
水分が抜けて中がスポンジ状になります。
マメキチの薄揚げは市販の薄揚げより、かための仕上がりになります。
厚揚げ
【厚揚げ】の揚げ上がりです。
ちょっと周囲がデコボコしています。
しっかりと水切りして高温で焼く様に揚げれば角のあるカキーンとした厚揚げになりますが、水分は旨みでもあるので、食べた時のジュワっと感を残す為、柔らかい厚揚げにしてあります。
厚揚げ断面図
【厚揚げ】の断面図です。
表面だけが揚がっており、中はお豆腐のままです。
おぼろ揚げ
【おぼろ揚げ】の揚げ上がりです。
お豆腐の出来が柔らかい日は、水切りをしている間ぷりっとおぼろが自立している事が難しく、重力に負けてもっと平べったくなる事もあります。
この日の「おぼろ揚げ」はコロンとした器量良しでした♪
おぼろ揚げ断面図
【おぼろ揚げ】の断面図です。
厚揚げより水分がある為、中はトロ~リとしています。
撮影の時も柔らか過ぎてキレイにスパッと切れずに上の方が少し潰れてしまいました~
絹の様な滑らかで柔らかな姿をお見せしたかったのに残念!(涙)
パック詰め
パックに詰めて出来上がり♪
【おぼろ揚げ】は1丁入り。
【厚揚げ】【薄揚げ】は2切れ入りです。
製造工程、長々とお付き合いいただきありがとうございました。
お疲れさまでした!
お陰様でマメキチは2024年現在、豆腐屋歴22年になります。
店頭販売をやめて宅配のみにしてからは10年ほど経ちます。
以前、店頭販売をしていた頃は、製造と接客と家の事、当時は子育て真っ最中だった為、行事関係もとても多く、とにかく忙しくて忙しくて…結局病みましたσ^_^;
遠方から来て頂くお客様が休めたり、その場でお豆腐を食べて頂ける様に出来たらと店頭販売をしていた頃からずっと思っていましたが、当時のキツさを思い出すとなかなか決心し切れず…
だったのですが、子供も成長し、一緒にやってくれる仲間も増えたので、皆さんの手も借りつつもう一回がんばろうかな!と。
揚げがキレイに揚がった時には、揚げたての熱々をその場で食べていただけたらな〜と思います。
お豆腐の説明をするたびに、その場で食べ比べて頂けたらな〜と思います。
せっかくの建物なので、川の音を聞きつつゆっくりして頂けたらな〜と思います。
(美味しいコーヒーも淹れられる様になったし!)
何よりそれぞれの得意を生かして、働く人も来る方も楽しめる場所が作れるといいなと思います。
そんな場所を作るべく、只今カフェ計画をボチボチ前進中です。
あたたかく見守って頂けると幸いです。
2024.11月 クマオの「オ」こと豆吉嫁